格安SIMやオンライン専用のプランは、広告に出る月額が安く見えます。けれども、乗り換えたあとの支払いは、プランの基本料だけでは決まりません。家族割やセット割がなくなったり、かけ放題やサブスクを別に払うことになったりすると、広告で見た差より小さくなり、逆に高くなることもあります(下の「計算の例」の例B)。
乗り換えないほうがいい人の特徴6つ
次のうち、当てはまるものが多いほど、乗り換えても月々の支払いは下がりにくくなります。
1. すでに、オンライン専用やサブブランドの安いプランを使っている
オンライン専用のプラン(ahamo、LINEMO、povo など)や、大手の会社の割安なブランド(サブブランド。UQモバイル、ワイモバイル)を使っているなら、ほかの安いプランとの差は、それほど大きくありません。
たとえばahamo(30GB・増量中は40GB)の月額は2,970円(2026年9月19日時点)、LINEMO ベストプラン(〜3GB/〜10GB)の10GBまでは2,090円(2026年9月22日時点)です。基本料の差は880円(2026年9月19日時点)ですが、使えるデータの量は30GBから10GBに減ります。差を見るときは、使うデータ量が収まるかも合わせて確かめます。
2. 家族割で、家族の割引が大きい
家族割は、同じ会社の回線を家族で使うと、料金が割り引かれるしくみです。1人が別の会社に移ると、その人の割引がなくなるだけでなく、残る家族の割引が減ることがあります。
家族割は、乗り換えたときの差を縮める条件です。家族割だけで乗り換えないほうがいいと決まるわけではありませんが、もともとの差が小さい人には、決め手になります(下の「計算の例」)。各社の家族割のしくみは、ドコモの「みんなドコモ割」、au の「家族割プラス」、ソフトバンクの「新みんな家族割」で確かめられます。
同じ会社のグループの中で、割安なブランドに移る場合は、扱いが違うことがあります。
- ドコモから ahamo に移る場合:ahamo の回線は、「みんなドコモ割」の割引は受けませんが、みんなドコモ割の回線数には数えられます。そのため、自分が ahamo に移っても、残る家族の割引は減りません。ahamo は「ドコモ光セット割」の対象外ですが、ドコモ光のペア回線に設定することはできます(出典:ドコモの「ahamoへのプラン変更・手続き時のご注意事項」「みんなドコモ割」)。
- au から povo2.0、ソフトバンクから LINEMO に移る場合:ahamo とは違い、移った回線は、元の会社の家族割(au の家族割プラス、ソフトバンクの新みんな家族割)の回線数に数えられません。そのため、残る家族の割引は減ります(出典:povo の「auからpovo2.0への移行時の注意事項」、LINEMO の「家族割引はありますか?」「ソフトバンク/ワイモバイルから乗り換えした場合に、LINEMOで利用できなくなるサービス」)。
3. 光回線とのセット割を受けている
自宅の光回線とスマホを同じグループの会社でそろえると、スマホの料金が割り引かれるプランがあります。別のグループの会社に移ると、このセット割はなくなります。
セット割も、差を縮める条件です。基本料の差が大きいプランから移る場合は、セット割がなくなっても安くなることがあります。もともとの差が小さい人には、決め手になります(下の「計算の例」の例B)。
このサイトの料金のデータでは、ahamo、LINEMO、povo、UQモバイル コミコミバリューには、光回線とのセット割を入れていません。UQモバイル コミコミバリューは自宅セット割の対象外、ahamo はドコモ光セット割の対象外で、LINEMO は SoftBank 光などを使っていても割引になりません(出典:UQモバイルの「コミコミプランバリュー&トクトクプラン2」、ドコモの「ahamoへのプラン変更・手続き時のご注意事項」、LINEMO の「「SoftBank 光」や「おうちでんき」を利用している人は、割引になりますか?」)。
4. 店舗で相談しながら使いたい
オンライン専用のプランは、店舗での相談ができないか、相談が有料です(このサイトのデータでは、ahamo は有料、LINEMO と povo はなし)。機種の設定や手続きを店舗で相談したい人は、店舗のあるプランの中で比べることになります。
5. 長電話が多く、かけ放題を使っている
通話が多い人は、かけ放題の料金で差が変わります。かけ放題が込みのプラン、オプションで足すプラン、オプションのないプランがあります。
| プラン | 月額 | 5分かけ放題 | 無制限かけ放題 | 月額+無制限かけ放題 |
|---|---|---|---|---|
| LINEMO ベストプラン 10GB | 2,090円(9月22日時点) | 550円(9月22日時点) | 1,650円(9月22日時点) | 3,740円(9月22日時点) |
| ahamo | 2,970円 | 0円 | 1,100円 | 4,070円 |
| UQモバイル コミコミバリュー | 3,828円 | 0円 | 1,100円 | 4,928円 |
| ドコモ mini 10GB | 3,850円 | 880円 | 1,980円 | 5,830円 |
| ワイモバイル シンプル3 M | 4,378円(9月22日時点) | — | 1,980円(9月22日時点) | 6,358円(9月22日時点) |
表の料金は、個別に書いたもの以外、2026年9月19日時点のものです(税込)。
かけ放題の欄の金額は、月額に足す料金です。0円は、そのかけ放題がプランに含まれていることを表します。「—」は、5分かけ放題のオプションがないことを表します(10分かけ放題のオプションはあります)。
ドコモ miniの10GBとUQモバイル コミコミバリューは、基本料の差が22円(2026年9月19日時点)しかありません。けれども、無制限かけ放題まで入れた合計では、差が902円(2026年9月19日時点)に広がります。長電話が多い人は、基本料の順ではなく、かけ放題まで入れた合計の順で比べます。
6. プランに込みのサブスクを使っている
楽天モバイル Rakuten最強U-NEXT(無制限+U-NEXT)のように、動画などのサブスクがプランに含まれているものがあります。大手の会社の使い放題のプランにも、動画配信のサービスがセットになったものがあり、それを使っている人が当てはまります。たとえばドコモ MAXでは、DAZN for docomo、Lemino など4つのサービスの中から、毎月2つまでを追加料金なしで使えます。乗り換えると、そのサブスクは別に契約して払うことになります。続けるなら、その料金も入れて比べます。
計算の例:乗り換えると、いくら下がるか
基本料だけで比べた差に、かけ放題、セット割、家族割を1つずつ足し引きすると、差がどう変わるかを、2つの例で見ます。
例A:大手の使い放題から ahamo に移ると、割引を入れても安くなる場合
au 使い放題MAX+(無制限)からahamo(30GB・増量中は40GB)に移る例です。長電話が多い人を想定し、光回線とのセット割と家族割を受けているものとします。家族割の額は、au の公式ページの額を、この例の金額として使っています(埋め込みではないので、料金が変わっても自動では直りません)。
例Aの前提(8項目)
- 今のプラン:au 使い放題MAX+(無制限)。家族3人で au を使っている
- 移る先:ahamo(30GB・増量中は40GB)。データは月18GBくらいで、30GBに収まる
- かけ放題:長電話が多いので、どちらも無制限かけ放題にする
- サブスク:このサイトの料金のデータでは、au 使い放題MAX+にサブスクは含まれていないので、この例には入れない
- 光回線とのセット割:今は自宅の光回線とのセット割(auスマートバリュー)を受けている。額と条件は、このサイトの料金のデータから(記事の最後の「この記事で使った料金と確認日」に条件を載せている。出典:auスマートバリュー)
- 自分の家族割:3人で使っているので、自分も家族割(家族割プラス)を受けている。月1,210円とする(au の使い放題MAX+のページの、3人以上の額)
- 残る家族の割引の減り:残る2人も家族割プラスの対象のプランを使っているものとする。自分が抜けると2人になり、残る2人の家族割が1人あたり550円ずつ減る。合計で月1,100円とする(au の使い放題MAX+のページの、3人以上と2人の額の差)
- カード払いの割引、年齢による割引、期間限定の割引は入れない
| 足し引きするもの | au 使い放題MAX+ | ahamo | 差 |
|---|---|---|---|
| 基本料だけ | 7,788円(9月22日時点) | 2,970円 | 4,818円 |
| +無制限かけ放題 | 9,768円(9月22日時点) | 4,070円 | 5,698円 |
| −光回線のセット割 | 8,668円(9月22日時点) | 4,070円 | 4,598円 |
| −自分の家族割 | 7,458円(9月22日時点) | 4,070円 | 3,388円 |
| +家族の割引の減り | 7,458円(9月22日時点) | 5,170円 | 2,288円 |
表の料金は、個別に書いたもの以外、2026年9月19日時点のものです(税込)。
家族割の行は、上の前提の金額を使っています。
- 無制限かけ放題を足すと、差は広がります。au 使い放題MAX+の無制限かけ放題(1,980円(2026年9月22日時点))のほうが、ahamo(1,100円(2026年9月19日時点))より高いためです
- セット割、自分の家族割、残る家族の割引の減りを入れるたびに、差は縮みます
基本料だけでは4,818円(2026年9月19日時点)あった差が、最後は2,288円(2026年9月19日時点)になり、広告で見る差の半分以下になります。それでも、この例の人は、乗り換えたほうが安くなります。
例B:ワイモバイルから LINEMO に移ると、電話をあまりかけない人は高くなる場合
ワイモバイル シンプル3 M(30GB)からLINEMO ベストプランV(30GB)に、データの容量を30GBにそろえて移る例です。光回線とのセット割を受けているものとします。
例Bの前提(9項目)
- 今のプラン:ワイモバイル シンプル3 M(30GB)。家族3人でワイモバイルを使っている。新しく契約する人の基本料で比べる
- 今の契約者の特別割引:ワイモバイルは2026年6月2日に基本料を改定した。6月1日までに契約していた人は、12月31日まで「シンプル3 特別割引」(月220円)で、改定前と同じ額になる。この期間は、表のワイモバイル シンプル3 Mの額がそれぞれ220円安くなる(出典:ワイモバイルの料金改定のお知らせ)
- 移る先:LINEMO ベストプランV(30GB)。どちらも30GBまで
- かけ放題:電話をあまりかけない人(かけ放題なし)と、長電話が多い人(どちらも無制限かけ放題)の両方を見る
- サブスク:このサイトの料金のデータでは、どちらのプランにもサブスクは含まれていないので、入れない
- 光回線とのセット割:今は自宅の光回線とのセット割(おうち割 光セット(A))を受けている。額と条件は、このサイトの料金のデータから(記事の最後の「この記事で使った料金と確認日」に条件を載せている)
- 自分の家族割:ワイモバイルの光回線とのセット割は、家族割と同時には受けられないので、入れない(表にも入れない。出典:おうち割 光セット)
- 残る家族の割引の減り:残る家族も光回線とのセット割を受けているものとする。このセット割は、固定回線1つにつき10回線まで、1回線ごとに適用されるため、自分が抜けても残る家族の割引は変わらない。0円とする(表にも入れない。出典:おうち割 光セット)
- カード払いの割引、年齢による割引、期間限定の割引は入れない
| 足し引きするもの | ワイモバイル シンプル3 M | LINEMO ベストプランV | 差 |
|---|---|---|---|
| 基本料だけ | 4,378円(9月22日時点) | 2,970円 | 1,408円 |
| −光回線のセット割 | 2,728円(9月22日時点) | 2,970円 | −242円(高くなる) |
| +無制限かけ放題 | 4,708円(9月22日時点) | 4,070円 | 638円 |
表の料金は、個別に書いたもの以外、2026年9月19日時点のものです(税込)。
「差」は、乗り換えると下がる額です。マイナスは、乗り換えると高くなることを表します。
この例では、電話をどれくらいかけるかで、結果が分かれます。
- 電話をあまりかけない人(かけ放題なし):セット割を引いた段階で、差はマイナスになります。乗り換えると、月242円(2026年9月19日時点)高くなります
- 無制限かけ放題が要る人:ワイモバイル シンプル3 Mの無制限かけ放題(1,980円(2026年9月22日時点))のほうが高いので、乗り換えると月638円(2026年9月19日時点)安くなります。回線料金の診断が乗り換えをすすめない目安(月500円未満の差)より大きい差です
光回線とのセット割を受けている人は、電話の使いかたで結論が変わります。電話をあまりかけない人は、今のままのほうが安くなります。
2つの例から分かること
- 大手の使い放題のプランは、基本料が高いので、セット割や家族割が重なっていても、乗り換えたほうが安くなることがあります(例A)
- 乗り換えないほうがいいのは、すでに安いプランを使っていて、光回線とのセット割や家族割を受けていて、電話をあまりかけない人(例B)と、料金以外の理由がある人です
料金以外で、今のままがよい理由
料金の差が小さいときは、次のような料金以外の点も判断の材料になります。
- キャリアメール:携帯会社のメールアドレス(@docomo.ne.jp など)は、乗り換えると、そのままでは使えなくなります。ドコモ・au・ソフトバンクとも、解約後もメールアドレスを有料(月330円)で使い続けられるしくみがあり、解約から31日以内に申し込みます(ドコモの「ドコモメール持ち運び」、au の「auメール持ち運び」、ソフトバンクの「メールアドレス持ち運び」。ソフトバンクのしくみは、ワイモバイルのメールアドレスも対象)。UQモバイルのメールアドレス(@uqmobile.jp)は対象外で、解約すると使えなくなる(UQモバイルの解約・MNPの案内)など、条件は会社ごとに違います。
- キャリア決済:アプリやサブスクの代金を、携帯の料金とまとめて払っている場合、乗り換えると支払いの方法を変える手続きがいります。
- 留守番電話:プランによって、留守番電話が無料、有料、使えないものがあります。
- 通信の速さ:回線の種類によって、混み合う時間帯の速さが違うことがあります。
見直したほうがいい人
反対に、次の図の右側に当てはまる人は、乗り換えで月々の支払いが下がりやすくなります。
使っているデータの量は請求の明細に、かけ放題のオプションと期間限定の割引は、契約の内容の画面に載っています。探し方は「数字の探し方」にまとめています。
今のままでいいかを確かめる手順
- 手順2の回線料金の診断は、この記事の計算と同じく、基本料に、かけ放題、サブスク、家族の側で減る割引、セット割を足し引きした月額の合計で比べます。いちばん安い候補との差が月500円未満なら、乗り換えをすすめない判定になります(決め方は「計算のしかた」)。
- 手順3の判定は、結果の画面のいちばん上に出ます。

よくある質問
端末の分割払いが残っていても、乗り換えられますか
回線は乗り換えられます。ただし、端末の分割払いは、回線を乗り換えても残りを払い続けます。
端末を返して残りの支払いをなくす返却プログラムは、2026年から、ドコモ・au・ソフトバンクとも、返すときに利用料がかかるようになりました。額は機種や買った時期で違い、最大22,000円です。同じ会社で機種変更をして新しい端末を買うと、この利用料はかかりません。ただし、ほかの会社から乗り換えて(番号ポータビリティで)端末を買った場合は対象外なので、会社を移ることが多い人は、利用料がかかりやすくなります。端末を返す前に、利用料の額を公式ページで確かめます(ドコモの「いつでもカエドキプログラムの変更」、au の「スマホトクするプログラム+」、ソフトバンクの「新トクするサポート+」「買替え応援割」)。
家族のうち1人だけ乗り換えると、どうなりますか
乗り換えた人の料金が下がっても、残る家族の家族割が減って、家族全体の支払いが上がることがあります。診断では、家族の側で減る割引の金額を入れて比べられます。
ただし、ドコモから ahamo に移る場合は、ahamo の回線もみんなドコモ割の回線数に数えられるので、残る家族の割引は減りません。au から povo2.0、ソフトバンクから LINEMO に移る場合は、移った回線が家族割の回線数に数えられないので、残る家族の割引は減ります(上の「家族割で、家族の割引が大きい」)。
格安SIMに乗り換えると、電話番号は変わりますか
今の電話番号のまま乗り換えられます(番号ポータビリティ)。今の会社から番号を移すための手数料は、ウェブで手続きすれば無料です。一部の会社どうしでは、乗り換え先のウェブサイトで申し込むだけで済むしくみ(MNPワンストップ)も使えます(総務省の携帯電話ポータルサイト)。
診断で乗り換えをすすめられなかったら、何もしなくていいですか
今の条件では、乗り換えても差が小さいという意味です。使うデータ量や家族の人数、各社の料金は変わるので、年に1回くらい、同じ手順で確かめ直します。
この記事で使った料金と確認日(20件)
- ahamo 30GBの月額:2,970円(2026年9月19日時点)
- LINEMO ベストプラン 10GBの月額:2,090円(2026年9月22日時点)
- LINEMO ベストプランの5分かけ放題:550円(2026年9月22日時点)
- LINEMO ベストプランの無制限かけ放題:1,650円(2026年9月22日時点)
- ahamoの5分かけ放題:0円(2026年9月19日時点)
- ahamoの無制限かけ放題:1,100円(2026年9月19日時点)
- UQモバイル コミコミバリュー 35GBの月額:3,828円(2026年9月19日時点)
- UQモバイル コミコミバリューの5分かけ放題:0円(2026年9月19日時点)
- UQモバイル コミコミバリューの無制限かけ放題:1,100円(2026年9月19日時点)
- ドコモ mini 10GBの月額:3,850円(2026年9月19日時点)
- ドコモ miniの5分かけ放題:880円(2026年9月19日時点)
- ドコモ miniの無制限かけ放題:1,980円(2026年9月19日時点)
- ワイモバイル シンプル3 M 30GBの月額:4,378円(2026年9月22日時点)
- ワイモバイル シンプル3 Mの無制限かけ放題:1,980円(2026年9月22日時点)
- au 使い放題MAX+ 無制限の月額:7,788円(2026年9月22日時点)
- au 使い放題MAX+の無制限かけ放題:1,980円(2026年9月22日時点)
- au 使い放題MAX+の光回線(au系)とのセット割(条件: auひかりなど、対象の自宅のインターネット回線とセットで申し込むこと(光回線は、ネットと電話のセットでの契約が必要)。固定回線1回線につき、携帯電話は au と UQモバイルを合わせて最大10回線まで):1,100円(2026年9月22日時点)
- LINEMO ベストプランV 30GBの月額:2,970円(2026年9月19日時点)
- ワイモバイル シンプル3 Mの光回線(ソフトバンク光)とのセット割(条件: SoftBank 光、SoftBank Air など、対象の自宅のインターネット回線とセットで申し込むこと(固定回線1回線につき、携帯電話は最大10回線まで)。家族割引サービスとは同時に受けられない):1,650円(2026年9月22日時点)
- LINEMO ベストプランVの無制限かけ放題:1,100円(2026年9月19日時点)
各プランの料金と、何で確かめたかの記録は「掲載プランと確認日」にあります。